11/3日記

 今日はびっくりすることが起きた。歩いてたらバンクシーのグラフィティを偶然にも意外な場所で見つけたのだ。熱狂的なファンではないが、ロンドンに行った時にバンクシーのグラフィティをわざわざ見に行ったり、バンクシーのチャリティTシャツを買ったりする程度には好きなので(というかバンクシーとの関連が疑われているマッシブアタックが好きなので)ものすごく嬉しい。期待して見に行ったわけではなく、散歩に行った場所で偶然見つけたということも嬉しい。小さな奇跡を感じる。
 半信半疑でググったところ、どうも本物のようだ。公式の映画にそれと同じものが登場するからだ。もちろんバンクシーのグラフィティはステンシルなので偽造可能だが、グラフィティの描かれた壁は、なんと私の見たものと同じだった。

 バンクシーといえば、サザビーズのオークションの件が記憶に新しい。クールだとかヤラセだとか逆にダサいとかいろいろ言われてたが、私はちょっと心配になった。
 彼は世間に「痛快さ」や「意外性」を要求されるタイプのアーティストなので、ああいうパフォーマンスを一定の頻度で起こさざるを得ないのだろう。無名ならまだしも、名が売れて認知度が増しているのにああいうことを続けるのは大変なはずだ。行為自体には賛否両論あるだろうが、突飛なアイディアをやってのけるタフさはすごい。でも、世間の期待通りにそういう行為をエスカレートさせすぎてしまって、自壊するようなことは決して起きて欲しくないと思ったのだ。
 でもまあ、そんなことを私が心配してもどうしようもないだろう。とにかく今日は、思ってもみないラッキーが起きたいい日だった。