9/14日記

 少し前から匿名の質問サービスが何回目かのブームだが、私としては何となく使うのが怖い。実はインタビューズが流行った頃にふざけて質問しまくった結果、ちょっと失敗したことがあるからだ。悪気はなかったが、友人としての軽口なら許されても匿名の相手からの質問だと少し怖く感じる質問を生んでしまったのだった。そのときは相手に質問したことを明かして後で謝ったのだが……。
 例えば親しい相手に対面で「明日ヒカリエ倒壊させに行くわー」と言ったら、ああいつもの軽口ね、職場に面接に来るとか勉強会に来るとかそういう意味ね、となるが、知らない匿名の相手にいきなり「明日ヒカリエ倒壊させに行きます」とか言われたら、ええー……、職場に爆破予告……?テロリスト……?となって通報案件である。「ヒカリエ倒壊」はフレーズ自体がミームになってるのでこんなことは起きないと思うが、似たことは起きうるなーと他の人の質問を見てぼんやり思っていた。
 匿名ならではの面白さもあるし、思わず笑ってしまうようなやりとりもよく見るのだが、ちょっと自分が質問するには相手を意図せず傷つけかねないので名乗らずにやるには怖いかも知れない。あと自分が質問の対象になった場合は悪意を向けられるのが怖い。質問してほしい反面で、投稿された内容が全部「今すぐ死ね」とか「せいぜい夜道に気をつけろよ」だったら心臓発作起こしかねないのでできない。一見リスペクトフルに見える質問に喜んで回答しても、実は斜め読みしたら「くたばれ」になってたらそれも心臓発作だ。
 こういうリスクを越えて楽しいやりとりをしてるユーザはもちろんたくさんいる。長くやってる人はユーモアとか真摯さ以外にも、見えない部分での苦労をするタフさとか質問を裁く技量があるのだと思う。